タベサクの食レポブログ!

日本(と時々海外)で印象的だったお店の料理を主観全開でレポートします。うん万円する鉄板焼き料理から、メイド喫茶の魔法がかかったスイーツまで!

食レポ#036 イタリアに行く道中に予期せずカタールで朝食を食べたお話

カタール料理は、味が濃い!?しっかりしている!?あえて一手間加えたような独特のクセがある!?

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去年の9月に初めてイタリアを訪れてから半年、まさかこんなに早く再びイタリアに足を運ぶ事になるとは思いもしなかった。私達夫婦の共通の友人がミラノサローネに作品を出展するという事で、我々も便乗してサローネを視察に行こうという事になったのである。私は現在フリーランスとして活動しているし、妻も休みの融通が利くので、これはまたとない機会だと思った。お金は飛ぶように無くなっていく。

 
ミラノ行きを決意したのは出発日の1ヶ月前、我々は航空券を取るべく慌てて旅行代理店に足を運んだ。やや遅すぎたのか、乗り継ぎの便が悪かったり値段が高めのプランしか無かったが、その中でも一番コスパのバランスに優れていたのはカタール空港を経由するコースだった。
旅行代理店の人に教えられて始めて知ったのだが、カタール航空はお金持ちの国という事もあって、機内の設備はかなり充実しているらしい。カタール航空は初めての利用だが、我々はドーハを経由するプランを選んだ。

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深夜0時羽田発の飛行機に乗る事およそ10時間、我々は人生で始めて中東の国に降り立った。さすが石油の国、空港がとてつもなく広く、美しい。トイレの入り口の壁面のタイルに金色が使われたりと、所々にバブリーな雰囲気を感じられる。
 
ここで1つのトラブルが発生した。ドーハに到着後乗り継ぐ便に間に合わず、出発の遅延を余儀なくされてしまったのだ。本来到着2時間後の7時過ぎに出発だった便との経由が間に合わず、代わりに提示された便の出発時間は、大幅に遅れた14時半発。この手のトラブルは前回のイタリア旅行でもしばしば経験していたので、我々はすっかり動じなくなってしまった。
 
しばし待機していた我々に航空会社のアテンダントが提案してきたのは、空港近くにあるホテルでの待機だった。我々のように急な遅延に遭った人がよく活用するホテルがあるらしい。しかも、朝食ビュッフェがタダで食べられるとの事なので、即決でホテルへ行く事を決意した。思いがけず、中東の料理を食べる事が出来るのは、むしろラッキーだったかもしれない。

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ホテルの送迎バスに乗りホテルを目指す。Googleマップで調べてみると、空港からは8kmほどと意外と遠い。カタール空港は海に面した半島の先端に位置し、空港から少し行くと海が望める。カタールの海は、入浴剤を入れたんじゃないかと思うくらい鮮やかなエメラルドグリーンだった。中東について知識が浅い私にとっては、石油や紛争の国というイメージを持だったが、カタールの街並みは想像していた以上にキレイで都会的だった。幾何学形態を大胆に用いた建築物が散見できたり、遠くには新宿のように高層ビル群が望める。トヨタやホンダ、三菱など日本車が多く走っていたのも意外だった。
 
送迎バスに揺られることおよそ10分、ホテルに到着した。エントランスに立ち入った第一印象は、ベッタベタの高級ホテル、である。天井が高く、我々と同じ理由で来ているのか現地の人ではない国の人が多く見受けられる。
 
待ちに待った朝食ビュッフェだ。メニューのラインナップは至ってスタンダードで、基本的に洋食のみである。特にフルーツ類やチーズ類が充実していて、フルーツはカットされたものはもちろん、そのままの状態で用意されているものも豊富にある。チーズ類はカッテージ系のものからペースト状にアレンジされているものまで幅広い形で用意されている。特にモッツァレラチーズがインパクト大で、名前こそモッツァレラチーズとなっていたが、ものは巨大なクリームチーズの塊である。ナイフで切り取って皿に盛り付けてとるが、濃厚さと塩っ辛さがなかなかに激しい。他のチーズやカットトマトと一緒に口に運んで丁度良いくらいである。
 
他にも鶏肉を使ったソーセージや、豆を煮込んだものなど、カタール特有と思われる料理もあったが、全てに共通しているのは味が濃くはっきりしていて、どこかテーマパークで出る料理のような独特の「クセ」があるように感じられる。それが良いか悪いかは完全に好みの問題だとは思うが、少なくとも私はこの「クセ」を楽しんでいる。
 
このカタール料理(とくくっていいのかは分からないが…)特有の「クセ」はカタール航空の機内食にも共通していて、とにかく味は濃いかはっきりしているか何か素材からではない独特の風味を感じる。メインの肉料理は異様に柔らかかったりトマトソースの酸味がやたら強かったり、柚子のピュレが使われたデザートはめちゃめちゃ酸味が強かったり。この激しい主張をしてくる料理、たまにであれば良いとは思う。
 
そんなこんなで、結局ミラノの宿泊先に到着したのは深夜0時過ぎになってしまった。今日はイタリア料理にありつくことは出来なかった。食べたのは、鉄道の駅にある自販機で食べたサンドイッチ。これが予想通り中々ヒドかった。自販機のご飯ですら美味しい!とまではいかなかった。明日から挽回しよう!