タベサクの食レポブログ!

日本(と時々海外)で印象的だったお店の料理を主観全開でレポートします。うん万円する鉄板焼き料理から、メイド喫茶の魔法がかかったスイーツまで!

食レポ#001 あまり知られていない珍味だけど、ご飯との相性はバツグン!"韓国 プロカンジャンケジャン"

今も引きずる味。最高にご飯が進む半生の蟹"カンジャンケジャン"

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2011.Nov

※第1段目からいきなりの海外ですみません。何故かというと、記憶と記録(写真など)が残っているもので1番古い店がここだからなので。。。

 

その昔、仕事で韓国ロケに行った事があって、3泊ほど韓国のソウル市内に滞在していた。某企業のポスタービジュアルに韓流アイドルを起用していた為で、日本の撮影チームは、ソウル市街からかなり離れたスタジオで日夜撮影に勤しんでいた。私はというと、撮影立会いとは別の業務を任されていて、それはクライアントのお偉いさんの護衛的な業務だった。

 

撮影チームが出発した翌日、早すぎないちょうどい~い時間帯の便に乗り、経費という名の元ソウル市内の高級ホテルにチェックイン。お偉いさんがスタジオの様子を見に行くぞ!と言えばタクシーで差し入れを携えスタジオに行き、韓国の市場を見学しに行きたくなってきたぞ!と言えば同行し、美味いもん食いに行こうか!と言えば高級焼肉店に行き、寝る前に酒引っ掛けるか!と言えばホテルのラウンジでワインをたしなむという、贅の限りを尽くした申し訳なさがハンパない仕事だった(断っておくと、このお偉いさんはユーモアのあるとっても素敵なお爺様です!)。あとで聞いた話だと、撮影チームはスタジオ近くのラブホ同然のコンドミニアムで寝ていたらしい。スタッフの皆さん、ごめんなさい。


この撮影チームのカメラマンさんが韓国人の方で、夕飯時にしばしばお偉いさんを含んだスタッフ全員を行きつけのレストランに連れてってくれた。そこで出会った店の一つが、このプロカンジャンケジャンカンジャンケジャンである。そもそも、この仕事に関わる前は、韓国料理はおろか韓国に関する知識がほぼ無く、本場の料理は驚きの連続だった。冷麺が異様に細い(だが、それが美味い!)、焼肉を頼むと自動的に数種類のオカズが付いてくる(だが、どれも美味い!)、ラーメンの麺がインスタント麺になっている(個人的に辛ラーメンの麺は好きなので、これはこれで有り!)、中でもこのカンジャンケジャンは、当時は日本では知ってる人がほとんどいない料理だったと思う。


簡単に言うと、半生のワタリガニを特製の醤油に漬け込んだもので、豪快に手で貪るようにして食べる。珍味的なポジションの料理で、日本で食べようと思うとそれなりに費用がかかる。聞いた限りの話とその見た目の第一印象は、正直最悪だった。そんなものが韓国の隠れた名物的なポジションなのかと…。だが、そんな疑念は一口食べて一掃された。何だこの蟹の新しい食べ方は!新食感という言葉は、こういう料理に出会った時に使われるべき言葉なのかもしれない。まず、蟹の半生加減が絶妙で、口の中で蟹の風味が水に溶いた絵の具のようにジワァ~と広がる。蟹味噌の部分に当たると、より一層蟹の濃厚な風味が口いっぱいに広がる。味付けが濃いめなので、ご飯が止まらなくなる。この時も、茶碗3杯くらいは無意識のうちに食べてしまっていたかもしれない。

 

私は、一度食べてあまりに美味しくて、しばらく経っても忘れる事が出来ない料理を”引きずる味”と呼んでいるのだが、このカンジャンケジャンは5年近くたった今も”引きずる味”である。最近だと、新大久保以外でも恵比寿赤坂でもカンジャンケジャンを扱ってる店があるのは、知っているが、まだ足を運んだ事はない。どうか日本で出されるカンジャンケジャンも、韓国のそれと同じくらいのクオリティーであってほしいものである。

 

ご飯に合う度:★★★★★

出会った時の衝撃度:★★★★

やみつきになる度:★★★★