タベサクの食レポブログ!

日本(と時々海外)で印象的だったお店の料理を主観全開でレポートします。うん万円する鉄板焼き料理から、メイド喫茶の魔法がかかったスイーツまで!

食レポ#019[台湾編最終回] 台北で食べた朝飯・昼飯・おやつ・夕飯4店舗を一挙にご紹介!

2016年に行った台北の食レポ記事ですが、1品1記事形式で書いていくととてつもない数になってしまうので、朝から夕飯までに食べた料理を4店舗ぶん一気にまとめてご紹介します!そして、本記事で台湾編最後の食レポ記事とさせていただきます。笑

f:id:tabesaku:20170308105353j:plain1.朝飯編

朝の食堂は、台湾人の朝のエネルギー補給所。現地の人間模様を眺めながら優しい味に浸れる台湾朝食!

台湾では皆、朝食は外で済ませることが当たり前になっているという。実際、街のそこかしこに定食屋や出店があり、朝方は現地の人々でいっぱいだ。昔、台湾がまだ貧乏だった頃は、人々にとって食はとても重要なもので、挨拶に付け加えて『ご飯食べた?』と言い合っていたほどだ。また、現在では共働きの家庭が増え、朝食を家で作る時間がない事も一因なようだ。昨今は台湾でも物価上昇が叫ばれているが、そんな中でも食(特に朝食を食べる店)はそれでもなおリーズナブル。日本円にして100円程度で、充分すぎる朝食がとれる。

私がホテル近くの"溫州大餛飩"という食堂で食べたものは、"鹹豆漿(シェンドウジャン)""焼餅加葱蛋(シャオビンジャーツォンダン)"の2品。

"鹹豆漿"とは、温かい無糖豆乳に醤油・ごま油・塩・切り干し大根・揚げパン・ネギなどを加えたスープで、台湾の朝食としてポピュラーな一品だ。表面には細かい豆乳の塊が浮いているのが見える。見た目の割にさっぱりした口当たりで、薄く繊細に味つけされた豆乳鍋を食べている気分になる。どんな体調でも食べられそうな優しい味だ。

"焼餅加葱蛋"は、その名の通り小麦粉?の生地を折り重ね焼き上げたもので、中身は卵焼きや揚げパンなど、店によって様々なものをはさんで食べるのが一般的。焼餅そのものは薄味で、テーブルに用意されている醤油や塩で少し味をつけながら食べるととても美味しい。私は醤油をつけたり鹹豆漿にひたして食べたりしたが、なかなかオススメな食べ方だと思う。

現地の人たちの人間模様を観察しながら食べる一時は、自分も台湾人の一員になったような気分にさせられる。台北で朝食が美味しいお店として、おそらくほとんどのガイドブックは"世界豆漿大王"を挙げていると思うが、こちらも是非行ってみたい。

 

2.昼食編

台湾の鉄板メニューは、やはり現地で一度は味わうべき!10個あってもペロッと食べられる"小籠湯包"

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台湾旅行の最終日、私はまだ本場の小籠包を食べられずにいた。台湾で人気の老舗"鼎泰豊(ディンタイフォン)"に行くつもりでいたのだが、タイミングが合わず行くチャンスを逃した。しかし、台湾の鉄板メニューを現地で食べずに帰れるか!と思い、なんとか道中にあるお店を探した。

富綿街というエリアを散策中に、半ば不本意で"小上海"というお店に行ったのだが、ここの小籠包がまぁ絶品だった。ここは、1966年オープンの老舗で、創業以来ずっと変わらぬレシピで作られているという。実はこの富綿街は小籠包のお店が続々とオープンしている激戦区らしく、800mほどの間に有名店がひしめき合っている。"小上海"は、その中でも最も古株というわけだ。

私が注文したのは"小籠湯包(シャオロンタンパオ)"というもので、その名の通り皮の中にはおびただしい量のスープ(=湯)が入っている!スープは貝柱のダシと中の餡の肉汁がたっぷり含まれていて、思わず唸る。中の肉もジューシーでいて、臭みが全く感じられない。皮もこれまた絶品で、薄生地ながら弾力がしっかりあって食べ応え抜群だ。これが、かの有名な小籠包か…という感動が、5個食べ終えても10個食べ終えても消えない。少し味に単調さを覚えたら、スープが流出したレンゲの上に醤油を1〜2滴ほどたらしてアレンジを加えても良いかもしれない。ただ、付け合せとして醤油に浸された千切りの生姜があるので、味に飽きることはないと思う。これに対し、日本で出される小籠包は果たしてどれ程のものなのか、確かめる必要がある。

 

3.おやつ編

氷なのに綿菓子のようにフワフワな食感!日本では高価なトロピカルフルーツをリーズナブルにたっぷり食べられる台湾の人気スイーツ"

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この写真を見て、"アイスモンスター"だと思ったあなたは、かなりの台湾好きである。だが残念、私が行ったのは"思慕昔"というお店である。

台湾では、女性だけでなく年配の方や男性もかき氷が大好きだ。国内で独自の進化を遂げ、今や数多くのトッピングや氷の種類などを選べるようになっている。この、マンゴーの果実とソースがたっぷりかかったタイプのかき氷は、おそらく最も王道な組み合わせだ。

私が行ったのは、永康街というエリアを散策中にふらっと立ち寄った"思慕昔"というお店で、男の子のキャラクターイラストが目印だ。トッピングのバリエーションが豊富で、お昼過ぎに訪れた際は観光客などでほとんどの席が埋まっていた。どうも、修学旅行でやってきたと思われる日本の中〜高校生の割合が多い。やはり、マンゴーかき氷は若者を中心に大人気なようだ。

衝撃なのは、氷の圧倒的なフワフワ感!どんなマシーンを使えばこんなにふんわりした食感になるのだろうか?まるで冷たい綿菓子を食べているような感覚だ。トッピングとしては、周囲にゴロゴロと大きめサイズのマンゴーの果肉、マンゴーソース、練乳、一番上にマンゴーアイスと、実にバラエティー豊かだ。かき氷やアイスを食べて口の中が冷え冷えになった時に、マンゴーのとろけるような優しい甘さがいいクッションになってくれる。ただし量はかなり多いので、訪れる際は友人や恋人と一緒に行くことをオススメする。

 

4.夕飯編

うまいものを食べるには相応の対価を支払わねば…と痛感した一夜"好記擔仔麵"

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台湾の人気グルメの一つに"蟹のおこわ"がある。台湾料理の中では比較的高価で、だいたい3000円前後する豪華な逸品だ。蟹おこわについて調べていくと、恐らく"欣葉(しんいえ)”というお店にたどりつくと思うが、ビビリな私はもう少しリーズナブルな価格で食べられるお店を選んだ。が、これが間違いの始まりだった。

ホテルから歩こうと思えば歩ける距離に位置する"好記擔仔麵"という店に行くことにした。大抵のガイドブックに載っている店なので、味は確かだと思われる。ここの蟹おこわは490台湾ドルほど、日本円に換算すると2000円弱だ。見た目は、笹の葉が敷いてある上におこわが、その上に小さめの蟹が数匹乗っていて、なかなかにインパクトがある。肝心の味なのだが…う〜ん、悪くはない。決してマズくはないのだが、期待値が大きすぎたせいか、やや肩すかしをくらった気分だ。蟹は、身もミソも蒸されすぎているせいかやや硬い。おこわも少しベチャベチャしている。ここまでコメントしたら、正直に言います。失敗しました。本当に高級な料理は、それ相応のお金を出さないといけないと痛感した食事だった。

このお店の名誉を傷つけないために言っておくと、あわせて注文した"担仔麺(タンツァイミエン)"はメチャクチャうまかった!"担仔麺"とは、エビなどでダシをとったシンプルな味付けのスープに中細のストレート麺が入っており、上に肉味噌が乗っているいわば台湾式のラーメンのようなもの。しかし、その味はラーメンとは全く別物で、ラーメンのような脂分や濃厚さが無いのに深海のように深いコクと旨味がある。茶碗サイズの器で出されるほどの量なので、もし蟹おこわを注文していなければおかわりしていたかもしれない。それ程に衝撃を受けた逸品だった。

3泊4日の台北旅行で食べた料理の中で一番うまかったのは何かと聞かれたら、ノーマークだったせいもあってこの"担仔麺"を挙げるかもしれない。あまり知られていない料理だが、是非一度食べてみてもらいたい。

 

こうして、私の台北一人旅は終わった。少しだけ悔いが残る食べ歩きだったので、近々また訪れようと思う。台北には、まだ食べていない様々な名物料理がある。その全てを食べつくすまで、旅は続く。